魚編に虎と書いて鯱と読む!!

名古屋で読書会サークルを主催しています。読書の話を中心に徒然と書きます。グランパスが大好き。本職は公認情報システム監査人やってます。

フィリケえつこ「てんぐの てんちゃん ぴよよーん」

「どぼーん」「とことこ」といったオノマトペだけでストーリーが進んでいきます。繰り返される音は、心地よい響き、楽しいリズムとして耳に残ります。絵と音の両方を子供にも楽しんでもらいたいですね!

 

で、ミルミルって何者よ?

 

てんぐのてんちゃん ぴよよよーん (1さいからのオノマトペ)

てんぐのてんちゃん ぴよよよーん (1さいからのオノマトペ)

 

 

 

鈴木輝一郎「信長と信忠」

偉大なる父・信長にコンプレックスを抱く息子・信忠を想像していたら、見事なまでに予想を裏切られた。嫉妬をしていたのは父・信長だった。
母から愛されず、弟に裏切られ、そして最愛の妹まで敵に回した孤独な信長が、才能溢れる優等生タイプの息子に嫉妬する心情が恐ろしくもある。
実際のところ、僕は織田信忠という人物は非常に有能で、もしも本能寺の変で死んでなければ、父・信長に代わって天下を統一し、「織田幕府」を築いたのではないかと思っている。もっと、織田信忠を描いた作品が世に出ていても良いのではないだろうか。

 

「否。父上が拙者に苛立ちを覚えなされるのは、ご自身が凡俗に変じなされたためと気づいておられましょうや」

 

信長と信忠

信長と信忠

 

 

 

岸見一郎・古賀史健「幸せになる勇気」

前作「嫌われる勇気」は、フランクルカーネギーと共通することがあったけど、今回はフロムの「愛するということ」そのもの。愛は与えられるものではなく、与えるもの。忘れそうになった時でも思い出せるように記録。

世界平和とか大それたことを言う前に、まずは目の前にいる人たちとの関係をしっかりと築こう。

それにしても、青年が、前作以上にこじらせていて、相変わらずウザかった。

 

幸せになる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教えII

幸せになる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教えII

 

 

 

司馬遼太郎「王城の護衛者」

幕末において、もっとも勤王思想が強く、孝明天皇への忠誠が厚かった松平容保が瞬く間に逆賊扱いされるのは、まったくもって皮肉としか言いようがない。
では、もし自分が容保の立場だったら? 同じ判断をして、同じ結果に終わっていたかも。なんとなく性格似てるし…。

 

新装版 王城の護衛者 (講談社文庫)

新装版 王城の護衛者 (講談社文庫)

 

 

 

「闇ウェブ」

厨二病な感じのタイトルとは反対に、迫りくる脅威。最近のサイバー犯罪者の狙い目は医療機関や保険会社のデータベースってのは納得。
どれだけセキュリティに気を配っても完璧な防御などなく、今こうしてる間に、僕らの個人情報も知らない誰かに見られてるんだろうね。

 

闇ウェブ (文春新書)

闇ウェブ (文春新書)

 

 

 

高殿円「剣と紅」

大河ドラマ「おんな城主直虎」と同じく、井伊直虎を主人公とした作品。
両作品で対照的な点はいくつもあるけど、共通なのは直虎と小野政次の微妙な関係性。そして、敢えて憎まれ役を演じる政次は確かに見ていて切ない。
大河の直虎とは異なって、少しクールな感じもするけど、井伊谷を守るのに必死な姿は一緒。そんな姿に周りは惹きつけられていくのだ。

 

 

 

ヒド・ファン・ヘネヒテン「ちっちゃな おさかな ちゃん」

いつもと趣向を変えて、今回は子ども向け絵本。
赤、オレンジ、黄色、緑、青、紫と登場するキャラクターの色彩が鮮やか。
ママと離れ離れになってしまったおさかなちゃんの冒険。子を持つ親の立場としては、再会のシーンでウルっときてしまいます。
しっかし、こういった作品で、いつもパパが登場しないのは、父親としては寂しい限りです(苦笑)。

 

ちっちゃな おさかなちゃん (世界中でくりかえし読まれている本)

ちっちゃな おさかなちゃん (世界中でくりかえし読まれている本)