菅原孝標女「更級日記」
都に行きたいばかりに、等身大の仏像を造る(江國訳では、人に造らせているけど)少女期と、大人になるにつれてドンドン後悔していく様とのギャップが読んでいて辛い。
若い頃に、もっと◯◯していれば、という後悔は、今の世にも通じるけれど、この人の場合は、もうなんと言っていいのやら、とにかく読んでるこっちも辛い。
あと、江國香織の訳が独特だね。
山岡荘八「柳生石舟斎」
前半は上泉秀綱、後半は息子に持ってかれて、主人公の活躍が見られなかったのが残念。でも、この時代の剣豪と呼ばれた人たちと、戦国武将たちの関わり合いが見て取れて面白い。ていうか、細川藤孝が相変わらず完璧超人すぎる。
なんとなく年配の方が好きそうな物語で「読んでます」と言うと可愛がってもらえそうな本。要は正統派ってこと。
ヘレーン・ハンフ「チャリング・クロス街84番地」
この季節には毎年読みたくなる、まさに『書物を愛する人のための本』。(と言いつつ、この数年、読み直してないけど…)
ある女性と書店員との手紙のやり取りだが、なんか微笑ましくも、羨ましくもなる作品♪
読書好きの皆さんには是非読んでもらいたい一冊!
チャリング・クロス街84番地―書物を愛する人のための本 (中公文庫)
- 作者: ヘレーン・ハンフ,江藤淳
- 出版社/メーカー: 中央公論社
- 発売日: 1984/10/10
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藤原道長「御堂関白記」
子供の頃に伝記で読んだ藤原道長といえば、平安時代のスーパースター。でも、大人になるに連れ、その人となりを知ると権力争いの勝者、腹黒い政治家のイメージが強い。
もっとも、この日記は淡白でそのイメージには程遠く。というか、道長って意外とおバカさん?!
御堂関白記 藤原道長の日記 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典 (角川ソフィア文庫)
- 作者: 藤原道長
- 出版社/メーカー: KADOKAWA / 角川学芸出版
- 発売日: 2012/11/05
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