魚編に虎と書いて鯱と読む!!

名古屋で読書会サークルを主催しています。読書の話を中心に徒然と書きます。グランパスが大好き。本職は公認情報システム監査人やってます。

夏目漱石「夢十夜」

結末が報われていない夢が多いのは漱石自身が心を病んでいたからなんだろうか?これらの夢は本当に見た夢なのか?多分、創作なんだろうけど、なんか心の内を明らかにしたような気がする。

 

文鳥・夢十夜 (新潮文庫)

文鳥・夢十夜 (新潮文庫)

 

 

 

田坂広志「いかに生きるか」

正直、最初のうちは独特の文体に何を言いたいのかよく分からなかった。読み進むに連れて著者の意図が分かると、非常に考えさせられる。
あの震災を通じて、自分に何ができるのか、よく考え直してみる必要がある。「働く」ことの本当の意味、社会貢献の考え、今すぐと言う話ではなく、将来的な話も含めて。

 

いかに生きるか

いかに生きるか

 

 

 

フィリケえつこ「てんぐの てんちゃん ぴよよーん」

「どぼーん」「とことこ」といったオノマトペだけでストーリーが進んでいきます。繰り返される音は、心地よい響き、楽しいリズムとして耳に残ります。絵と音の両方を子供にも楽しんでもらいたいですね!

 

で、ミルミルって何者よ?

 

てんぐのてんちゃん ぴよよよーん (1さいからのオノマトペ)

てんぐのてんちゃん ぴよよよーん (1さいからのオノマトペ)

 

 

 

鈴木輝一郎「信長と信忠」

偉大なる父・信長にコンプレックスを抱く息子・信忠を想像していたら、見事なまでに予想を裏切られた。嫉妬をしていたのは父・信長だった。
母から愛されず、弟に裏切られ、そして最愛の妹まで敵に回した孤独な信長が、才能溢れる優等生タイプの息子に嫉妬する心情が恐ろしくもある。
実際のところ、僕は織田信忠という人物は非常に有能で、もしも本能寺の変で死んでなければ、父・信長に代わって天下を統一し、「織田幕府」を築いたのではないかと思っている。もっと、織田信忠を描いた作品が世に出ていても良いのではないだろうか。

 

「否。父上が拙者に苛立ちを覚えなされるのは、ご自身が凡俗に変じなされたためと気づいておられましょうや」

 

信長と信忠

信長と信忠

 

 

 

岸見一郎・古賀史健「幸せになる勇気」

前作「嫌われる勇気」は、フランクルカーネギーと共通することがあったけど、今回はフロムの「愛するということ」そのもの。愛は与えられるものではなく、与えるもの。忘れそうになった時でも思い出せるように記録。

世界平和とか大それたことを言う前に、まずは目の前にいる人たちとの関係をしっかりと築こう。

それにしても、青年が、前作以上にこじらせていて、相変わらずウザかった。

 

幸せになる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教えII

幸せになる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教えII

 

 

 

司馬遼太郎「王城の護衛者」

幕末において、もっとも勤王思想が強く、孝明天皇への忠誠が厚かった松平容保が瞬く間に逆賊扱いされるのは、まったくもって皮肉としか言いようがない。
では、もし自分が容保の立場だったら? 同じ判断をして、同じ結果に終わっていたかも。なんとなく性格似てるし…。

 

新装版 王城の護衛者 (講談社文庫)

新装版 王城の護衛者 (講談社文庫)

 

 

 

「闇ウェブ」

厨二病な感じのタイトルとは反対に、迫りくる脅威。最近のサイバー犯罪者の狙い目は医療機関や保険会社のデータベースってのは納得。
どれだけセキュリティに気を配っても完璧な防御などなく、今こうしてる間に、僕らの個人情報も知らない誰かに見られてるんだろうね。

 

闇ウェブ (文春新書)

闇ウェブ (文春新書)