魚編に虎と書いて鯱と読む!!

名古屋で読書会サークルを主催しています。読書の話を中心に徒然と書きます。グランパスが大好き。本職は公認情報システム監査人やってます。

P.F.ドラッカー「プロフェッショナルの条件」

まずは成果を期待しえなくなった不要なものを如何にして切り捨て、過去と訣別するか。

そして、次に自分の「強み」を見つけねば。

ただし、自分の強みを活かすことも大切だけど、上司の強みを活かすことも大切。

今の組織の中で何ができるのか、そんなことも考えないといけないかな。

 

 

恩田陸「蜜蜂と遠雷」

かつて天才少女と呼ばれながらも姿を消した女子大生(ただし、天然)、その天才少女との出逢いが才能を開花させた王子様キャラの幼馴染(ただし、天然)、規格外のファンタジスタ(ただし、天然)の3人。


それぞれの才能に刺激を受け、コンクール中も進化し続ける姿がスポーツにも通じる爽やかさもあって、読後感が心地よい。まあ、結局のところ、天然最強というお話。


それはさて置いて、もう一人、そんな天才たちとは違う普通の人が努力の末、同じ舞台に立つ姿も泣かせる。普通の人の何が悪い。

蜜蜂と遠雷

蜜蜂と遠雷

 

 



まあ、ここまで書いておいてアレですが、僕の一押しキャラクターは奏ちゃんです。面倒見も気立ても良くて、良い娘さんじゃないか!

三島由紀夫「潮騒」

三島のクセに、爽やか青春物語じゃないか!金閣寺と打って変わって、清々しくもあり引き込まれて、一気に読み終えた。
無口で不器用、でもマジメで純情な主人公。ラストは想い人と結ばれるハッピーエンド。正直というか誠実こそ報われる。


とにかく、蜂さんGJ!

潮騒 (新潮文庫)

潮騒 (新潮文庫)

 

 

 

岡倉天心「茶の本」

天心が訴えたかったのは、単に「お茶」が素晴らしいということではなく、「他者との共生」「自然との共生」であるということ。でも、エコロジーの先取りというのは言い過ぎでは?
それはさて置き、一杯のお茶でも啜ろうではないか。

新訳・茶の本―ビギナーズ日本の思想 (角川ソフィア文庫)

新訳・茶の本―ビギナーズ日本の思想 (角川ソフィア文庫)

 

 

 

 

E.H.カー「歴史とは何か」

「歴史とは何か」というより「歴史家とは何か」。我々が目にする「歴史」をどのようにまとめているかが描かれている気がした。歴史家は、ただ事実を列挙するのではなく、判断を持って取り上げなければならない。


なぜ、人々は歴史が好きなのか、歴史を振り返ることが好きなのだろうか。それは人類の進歩の道すじだからだろうか。過去が未来を教えてくれるヒントになるからだろうか。


歴史を知る上では、書いた人が、なぜ、この事実を取り上げようとしたのか、また、どんな考えで書こうとしたかを見極めようとすると、面白いのかもしれない。案外、司馬遼太郎が人気な理由もそんなところかもしれない。 

歴史とは何か (岩波新書)

歴史とは何か (岩波新書)

 

 

 

曲亭馬琴「南総里見八犬伝」

これだけ男子の少年心をくすぐる作品は古今東西探しても数少ないだろう。分かりやすいくらい、悪者が痛い目に遭い、正しい者が報われる。単純な構図だけど、疲れてる時には心地よい。しかし、信乃の元・主人公っぷりが哀しい。すべて親兵衛に持ってかれたね。

 

 

藤沢周平「蝉しぐれ」

幼な馴染みとの淡い恋、友情、家族に訪れる悲劇、相次ぐ逆境を乗り越え、絶体絶命のピンチの中、かつての想い人を助け、巨悪に一矢を報いる。まさに漢にとって最高に燃えるシチュエーションではないか!
一方で一青窈の「かざぐるま」がピッタリくる切ない恋物語でもある。

蝉しぐれ (文春文庫)

蝉しぐれ (文春文庫)