司馬遼太郎「梟の城」
僕が主宰する歴史読書会「歴読!」の記念すべき第1回(2010年09月)の課題本。なぜ、この本を課題本に選んだかは、司馬遼太郎のデビュー作だったからという単純な理由で、今思うと、最初にどれだけ人が集まるか図りたかった部分もあったかも。
物語の方は娯楽作品の王道。ヒロイン小萩のピンチに颯爽と登場する主人公がカッコいい!
まあ強いて言えば、もう一人のヒロイン木さるが不憫で仕方がない。ちょっと可哀想でしょ、木さるちゃん。
紀貫之「土佐日記」
55日間のうち、1日も欠かすことなく記録する継続性は素晴らしいけど、なかには、一文で終わる日もあるので何とも言えない。そもそも日記と言いつつも、あとから「日記調」にしたのではないだろうか。
貫之の狙いは『日記という形を借りて、ひらがなによる新しい文学を創始したかった』とあるが、その狙いは千年以上たっても読まれている事実より成功した、と言ってもいいのではないだろうか。
土佐日記(全) (角川ソフィア文庫―ビギナーズ・クラシックス)
- 作者: 紀貫之,西山秀人
- 出版社/メーカー: 角川学芸出版
- 発売日: 2007/08/01
- メディア: 文庫
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