魚編に虎と書いて鯱と読む!!

名古屋で読書会サークルを主催しています。読書の話を中心に徒然と書きます。グランパスが大好き。本職は公認情報システム監査人やってます。

シェイクスピア「ロミオとジュリエット」

ここで「ロミオとジュリエット」を推すのは二人の純愛に感動したとか、そんなロマンティックな理由ではなく、翻訳家の苦労を味わってみるのも面白いのではということです。


新潮文庫版の冒頭で訳者(中野好夫氏)は次のように告白しています。「ことに訳者をほとんど絶望させたのは、だれしも言うことであるが、原作の詩の移植である」。天才シェイクスピアの世界を翻訳するには、その道の達人をしても頭を悩ませたのでしょう。


また古くは坪内逍遥も訳しています。こちらは青空文庫で読むことができますが、もしかしたら、皆さんの知っているロミジュリとは別の作品に感じるかもしれません。時代という背景があったからかもしれませんが、訳者の苦労した結果を味わいながら読むのもまた一興。

 

ロミオとジュリエット (新潮文庫)

ロミオとジュリエット (新潮文庫)